マーグとシンタ
2013年10月23日 Category: 沖縄ある記 Comment : 0
南城市大里でマーグとシンタを見てきました。
マーグはススキと竹で作られた円形のカゴ。女性が嫁入りの時に持参するもので、衣類入れとして使っていたようです。
シンタは、カマンタなどとも呼ばれる鍋の蓋(ふた)です。鍋の大きさに合わせてサイズはいろいろあるようです。これもススキと竹で作られています。
マーグもシンタも、かつて沖縄で一般的に使われた道具のひとつですが、1960年代から次第に実用品としての用途はなくなり、民芸品としての命脈も現在、ほぼつきようとしています。
自然から遠ざかる事が価値を持つとすり込まれ、高度成長期を過ごしてきた私たちは、在来資源を巧みに取り入れてきたシマの暮らしが、消滅しようとする間際にも立ちあっているようです。

周辺にあるススキと竹を使って編み上げられたマーグ。手に取ると思ったより重く、緻密に作られていることが分かります。直径約50cm。

大鍋(シンメーナービ)用の蓋、シンタ。取手もしっかりとした作り。合理的かつ美しい曲線を描いています。
(三嶋)
やんばるの川歩き
2013年10月21日 Category: Myある記 Comment : 0
名護市で行われた天仁屋川の川歩きに参加しました。
少しヒンヤリする水温でしたが、濡れながら川の中をジャブジャブ歩く感覚は、思えばずいぶん久しぶり。参加者も同じ気分なのか、ウキウキした様子でずんずん上流に向かって歩きます。
途中途中で島袋正敏さんの解説や実演もあって、それも聞き逃せません。
正敏さんの話からも、濃密だった川と人の暮らしは、自然豊かなこの地でも過去のものになっている様子。
かつての暮らしを記録することが、ここでも喫緊の課題のひとつといえるようです。

天仁屋川の河口から、上流の滝つぼを目指します。滑りやすい足下に気をつけながら、みんな楽しそうに川の中を歩いています。

三面張りが途切れるころから岩のゴロゴロ地帯が続きます。本土の河川を思わせるような光景ですが、見上げると亜熱帯の樹木が空を覆うように繁茂しています。

最終目的地の滝(名前を聞きわすれた)に着きました。直前にはかなりの傾斜のガケをよじ登ったりしたので、かなり達成感もあります。
写真左側に切れている斜面中腹には、ネコの額ほどの平地があり、大正期には水車が設置されていたそうです。沖縄で水車はあまり馴染みがありませんが、ここでは滝の水を利用した水車で、製糖を行っていたとのこと。
重いキビを背負ってガケを下り、でき上がった黒糖を詰めた樽(60〜70kg)を背負って再びガケを登っていた、との話に一同ビックリ。
たどり着くにも一苦労するようなこの場所で、人々はどんな思いで激務に耐えたのでしょう。
遠い時代の人々に思いを馳せました。
(三嶋)
【ご案内】「グスクから見た琉球の土木技術」公開座談会の開催について
2013年10月17日 Category: 案内 Comment : 0

ご参加の際は【グスク公開座談会チラシPDF】の参加申込書をご記入の上、下記連絡先までFAXまたはメールにてお申し込み下さい。
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1.日 時 :平成25年10月25日(金)18時00分~20時30分
2.場 所 :沖縄県立博物館・美術館 博物館講座室(1F)
3.演 題 :「グスクから見た琉球の土木技術」(CPD/CPDS対象講座予定)
4.定 員 :120人(参加費無料)
5.申込先 :〒901-2122
沖縄県浦添市勢理客四丁目18番1号
(一社)沖縄しまたて協会
技術環境研究所 企画課(担当:東江・砂川)
TEL:098-879-2087
FAX:098-874-5301
E-mail:agarie@shimatate.or.jp
「ちゅくいむじゅくい風土と建築展」をふり返る
2013年10月15日 Category: ユンタク会 Comment : 0
今回のユンタク会では、わがNPO設立のきっかけのひとつになった「ちゅくいむじゅくい風土と建築展」(2010年9月)をふり返り、そこで目指した思いや意義について話し合いました。
展示会の企画は私がまとめましたが、そこに精神的な支柱を建て、明確な指針をしめしたのは建築家の佐久川一さんでしたので、ご本人にも参加していただきました。
展示会の中心となった「ちゅくいむじゅくい」は、本来は農産物やその生産を意味する言葉ですが、ここでは「ジンブン(知恵)を働かせた創造」という風に解釈し、それがモノづくりの原点であり、これからの社会にこそ不可欠な考え方ではないか、ということを提案する場にしたいと思いました。そして、経済優先の消費社会にどっぷりとつかった暮らしに、「創意工夫」を取り戻すことこそ今やるべきことではないか、という危機感が後押ししたように思います。
奇しくも、展示会から約半年後に東日本大震災が発生し、パラダイムの転換を希求する言説が増加したことを考えると、この提案自体は間違っていなかったと自負しています。これまでの社会の制度設計に疑問や危うさを覚えていた人たちが、心の豊かさや地域のつながりを求める方向に明確にカジを切り、各地で具体的な行動を起こし始めていることが何よりの証明でしょう。
今回のユンタクがうまくいったかは疑問ですが、われわれの思いや、やろうとしていることの一端でも分かってもらえれば嬉しいですし、今後の「ある記」にも弾みがつくというものです。
どうです? みなさんも参加したくなったんじゃないですか?
(三嶋)
