okiaruki

沖縄ある記

 

«Facebook
facebook.com/okiaruki

«Youtube
youtube.com/user/okiaruki

«Ustream ustream.tv/channel/okiaruki

 


特定非営利活動法人
沖縄ある記
(地域文化支援ネットワーク)

〒903-0801
那覇市首里末吉町2-141-60

■お問い合せ

info@okiaruki.com

映画「飛べ!ダコタ」

 Category: Myある記  Comment : 0


久しぶりにDVDを借りて観た映画、「飛べ!ダコタ」が面白かったので、報告します。
実話に基づくというこの映画では、戦後すぐの時期、佐渡島に不時着した英軍輸送機「ダコタ」をめぐって、戦争に対する住民のさまざまな立場や感情が描かれ、当時の人々の思いがしのばれて興味深いのですが、特に気になったのは終盤、村長が言う台詞。

村のおばさんたちの「自分たちは戦争に巻き込まれた」という意味の言葉に対し、村長は「国民みんなが戦争をはじめたんだ」という風な言葉を返すのです。
つまり、「天皇や軍や誰か偉い人たちに自分たちは騙された」のではなく、一人一人の国民が責任を自覚することが重要だし、そこからしか戦後(民主主義)は始まらない、というメッセージだと思うのですが、現実は、誰もそれを引き受けないまま、戦後70年が過ぎてしまったということでしょう。
映画でも、このリベラルな村長の言葉に、おばさんたちは「村長の言うことは難しい」という感じで応え、軽くスルーしてしまいます。

沖縄出身の比嘉愛未が熱演しているし、作り手や住民の熱気も伝わってくる、見ごたえある映画ではないでしょうか。おすすめです。


題名になったダコタ(Dakota)は、ネットで調べると、アメリカで戦前に作られた旅客機DC-3を、英軍輸送機として使った際の名称ですね。
ちなみに米軍はC-47 スカイトレインという名で使用していて、ここで紹介するNPO法人琉米歴史研究会所蔵の写真がその機体になります。
1953(昭和28)年11月6日、那覇基地から宮古に向かう際に撮影されたC-47 “Skytrain”。「ダコタ」ですね。
<三嶋>

--------

 

字知念の地域作品展(散策&製作)を1月8日に開催します

 Category: 沖縄ある記, スクガー事業  Comment : 1



雨天のため中止した「地域作品in知念」を、来年1月8日に開催することにしました。
そのため展示会も順延し、1月20〜22日になります。展示場所は知念コミュニティーセンターです。
紛らわしいことになってしまいましたが、なにとぞご協力をお願いします。
<三嶋>

--------

 

知念よいとこ

 Category: Myある記  Comment : 0


気持ちのいい陽気に誘われ、打ち合わせのあい間に知念で撮影。
快晴とはいえないけれど、雲が切れた時を見計らって激写(死語か)。

知念の字山里から。ススキの穂がきれいでした。

知念城跡近くから見た字知念集落。

木創舎から見た太平洋。
<三嶋>

--------

 

那覇のマチグヮー

 Category: 沖縄ある記  Comment : 0


次号の「しまたてぃ」で、那覇の新栄通りと平和通りを紹介するため、ここ数日、取材を重ねています。
この界隈は、戦後沖縄で一番活気があった地域で、多くのウチナーンチュに親しまれてきた庶民の買物エリアでしょう。
入り組んだ路地とひしめき合う店舗のいくつかを訪ね、いろいろな方の戦後史を聞いてみると、この地域も戦争を抜きに語れない場所のひとつだと、あらためて思います。

ガーブ川に蓋をして、1965(昭和40)年に完成した水上店舗。


第一牧志公設市場に連なり、市場中央通りに面したちとせ商店街ビル。
観光客や昼間から酒を飲む人でにぎわう飲食店街の上は、住居スペース。丸く切り取られた踊り場の開口部が、イイ雰囲気なので上ってみたかったのですが、近寄れなかったのが残念。


新栄通りのジャズ喫茶・ローズルーム。
学生時代には、近くにあったみつや書店の帰りに行ったものでした。「まだあったのか」と懐かしくなり、当時と変わらない雰囲気のなかコーヒーを飲んだのですが、時の経過をものともせず、淡々とあり続ける姿に勇気づけられた思いがしました。
<三嶋>

--------

 

名護市場のブリコラージュ

 Category: ユンタク会  Comment : 0


名護の公設市場の一角にオープンしたミニ・ギャラリー(?)が気になって、足をのばしました。
以前にも書いたと思いますが、開かれたアートを目指す美術家・宮城一夫氏が、一念発起してスタートしたもの。
野次馬連中の予想を覆し、毎日コツコツと頑張っているようなので、激励を兼ねたユンタクにお邪魔した次第。

何となく周囲に馴染んできましたね。
中身は相変らず雑然として、展示なのか何なのかよく分かりませんが、混沌とした空間全体が作品でもあるような……。

この日は掲示板の基礎にする木の枠を制作中。
集まった人たちが、ありものを使って作るのが、レヴィ=ストロース言うところの、いわゆるブリコラージュ。「野生の思考」がもともと鋭い沖縄の先輩爺さんたちが、嬉々として作業に取り組んでいました。

と、そういえば以前、県立博物館・美術館でおこなった展示会、「チュクイムジュクイ〜風土と建築展〜」が思い出されます。
考えたら沖縄の「チュクイムジュクイ」こそ、ブリコラージュそのものではないでしょうか。
廃虚からスタートした沖縄の戦後はすべてがブリコラージュで、ありあわせの物や道具を、知恵と工夫で使いこなしてきた結果が、今の暮らしを基礎付けているともいえるでしょう。

合理性や計画性より閃きや感覚を重視し、変更もよしとするゆとりこそ、私たちが失いつつある野生の感性だし、ウチナーンチュらしさが一番発揮できる領域ではないかと思うんです。
ただ残念なのは、復帰後の日本化のなかではそのような「野生の感性」が疎まれ、希薄になりつつあること。今こそ必要だと思うんですけどね。
<三嶋>

--------