南城市大里の西原地区をあるく
2022年9月12日 Category: 沖縄ある記 Comment : 0
南城市大里の西原(にしばる・にしばら)は、島添大里城跡の城下町(ムラ?)といえる場所。集落の南には、大里グスク以前のグスクとされるギリムイグスクがあることから、一帯は古い時代から人々が暮らしていたことが分かる。
また、周囲が崖に囲まれていて、隣ムラまでが遠いため、ガイドを頼んだ新垣一也さん(中城村教育委員会)が言うには、「陸の孤島」とか。他所との接触が少なかっため、古い時代の歴史が今に残り、家のつながりや信仰などの面でたいへん興味深いらしい。確かに、集落が小さいにもかかわらず、あちこちに拝所があり、今も大切にされているようだ。
いっぽう、集落のあちこちに沖縄戦の痕跡があることも驚きだった。一般にはあまり知られていないのではないだろうか。整備して受け入れの体制が整えば、平和学習などでも利用できるのではないだろうか。
西原は、事前に聞いていたように、拝所と戦跡が今も暮らしに溶け込み、日常の風景として存在する場所だった。祖先に対する敬いも、戦死者に対する供養も日常と一体化して息づき、安寧に満ちた静けさが集落を包んでいるように感じた。
<三嶋>
「津覇あるき」を行いました
2022年8月20日 Category: 沖縄ある記 Comment : 0
毎月第2日曜の恒例、地域散策で今回は中城村津覇を歩いた。
今月発刊される、しまたて協会発行の情報誌『宿道(しゅくみち)』で取り上げるために取材しており、せっかくなら誌面だけでなくリアルに紹介しようと思ったためである。
津覇は海沿いの小さな農村だが、大通り(国道329号)から集落に入ると、やはりここでしか見られない風景や事物がある。それを探し、学ぶことが地域散策の大きな魅力。名所や旧跡がなくとも(結構あるんだけど)、どの地域にも地域特有の歴史と暮らしがあり、次世代に残す文化があると思う。
この日は、津覇小学校裏の駐車場を起点に、国道を超えて集落を歩き、海岸まで行って折り返すコース。想像以上に暑い陽射しで、少しバテ気味の人もいたが、全員無事に乗り切った。
津覇の村は、戦前からあまり変わらない農村地帯。
1966年の沖縄タイムスには、中城村で1番の人口がありキビの生産高も1番とあった。海沿いに広がる平地いっぱいにキビ畑が広がり、住民はこぞって黒糖生産に追われていたのだろう。
厳しい暮らしに追われながらも、隣同士で助け合いながら、村中が家族のような日常が繰り広げられていたのではないだろうか。
眩しい太陽と、焼けた道路の熱気で汗にまみれたが、慌ただしい日常からしばし切り離されたひと時を味わい、有意義な「ある記」となった。
<三嶋>
「津覇ある記」を開催します
2022年8月6日 Category: 沖縄ある記 Comment : 0
沖縄ある記の月一行事、地域散策を、今回は中城村津覇で開催します。8月14日「中城村・津覇ある記」ですね。
なので、おヒマな方は、誰でも是非ご参加ください。お金は取りません。
「津覇ある記」、時間は9時半集合で11時半までを予定しています。
集合場所は津覇小学校裏の駐車場です。
参加できそうな方はご連絡ください。よろしくお願いします。
<三嶋>
安謝ある記
2022年7月13日 Category: 沖縄ある記 Comment : 0
毎月第2日曜日に実施している散策で、今月は那覇市安謝を歩いた。
以前に取材しているためボクが案内したが、みんな勝手にユンタクするので楽といえば楽だ(笑)。
那覇新都心に隣接するだけに、安謝は古い集落から市街地へと変身しつつある。戦争や復帰前の記憶が薄れ、集落のつながりも希薄になりつつあるのかもしれない。しかし、地域の歴史は住民の共有財産であり、次世代に伝えるべき宝だけに、先達の歩みは伝えていって欲しいものだ。
安謝には龕屋(ガンヤー)も残っていて、行き場をなくした哀れを感じさせるが、その役割や歴史を記録し、次代に伝えることが重要だと思われる。
<三嶋>
『アメリカ世の軌跡』発刊です!
2022年6月26日 Category: 沖縄ある記 Comments : 2
お待たせしました!
昨年秋から制作していた書籍『アメリカ世の軌跡』がようやく完成し、発刊することが出来ました。
いや〜長かったですね。見るたびに誤植や言い間違いが見つかって、修正を繰り返したので、やたら時間がかかってしまいました。
しかし、沖縄の戦後から「復帰」までの政治・経済・社会の動きを、詳細な年表と写真で綴った書籍はこれまであまり見たことがないので、画期的ではないでしょうか。自画自賛になりますが、「復帰50周年」だからこそ、復帰以前の戦後を知る必要があると思い制作した次第です。
いろいろ突っ込みどころがあると思いますが、どうぞ手に取ってご覧ください。
<三嶋>