博物館の石灯籠
2020年6月22日 Category: Myある記 Comment : 0
現在の沖縄県立博物館・美術館入口におかれた石灯籠は、特に目を引く存在でもなく、所在なげにみえる。
しかし、ある時、戦後間もなく米軍が開設した東恩納博物館の庭園や、1958(昭和33)年頃に撮影された首里博物館の写真を見て、同じような石灯籠が写っていることに気がついた。博物館に確かめた分けではないが、たぶん同じものではないだろうか。
もともとどこにあったものか知らないが、どちらの博物館も首里城周辺からいろいろな品物を収集したというから、この石灯籠も、その中の一つだったのかも知れない。
何気なく撮影された写真をつないでみて、戦後史の一端を除いた気になったが、そこにどんな人々が関わり、どんないきさつがあったのかまでは分からない。
さまざまな出来事があって、過去は今につながっている。時間の波間にこぼれ落ちた事象が、再び浮かび上がって来れるなら、戦後文化の多様なありようにもっと光があたり、共感の幅も広がるだろう。ちょっとした気づきが、その入り口になることは間違いがないだろう。
(三嶋)