吉浜加那翁の胸像
2013年5月29日 Category: Myある記 Comment : 0
うるま市勝連の平安名と内間の境、JA前の馬場跡に、吉浜加那という人物の胸像があります。
平安名出身(明治16年生まれ)の吉浜氏は、1908(明治41)年6月18日、ブラジルのサントス港に入港した笠戸丸に乗っていた日本初のブラジル移民の中の一人です(781人のうち沖縄出身は325人)。
翌年には、沖縄人として初めてアルゼンチンに入国し、20年近く現地で働きました。その間に氏は故郷・平安名から多くの人々を呼寄せ、同村の発展に尽くしたということです。
この胸像は、アルゼンチンから20年後に帰村したあとも、村民の尊敬を集めた吉浜氏を讃えて設置されたもので、
1972(昭和47)年1月9日、盛大な序幕式が挙行されました。
ボクはこの胸像をネットで知ったのですが、現地に行くと、何やらゴツゴツしたタッチに見覚えが・・・帰ってから調べると、やはり、学生時代の恩師・玉那覇正吉先生の作に間違いありません。タバコとニット帽を手放さなかった先生の姿を、久しぶりに思い出したのでした。
それにしてもブロンズの像は古びて、あんまり手入れされていない感じです。
胸像が立つ敷地の門の上には、ペンギン? しかもクチバシが折れてるし。片っぽうは破壊されてるし。アルゼンチンにゆかりということで、シーサーの変わりに置いたのか? 真相はナゾです。
胸像のバックにある存在感タップリの建物。花ブロックも面白いし、垂直に屋上までのびる不定形の壁の意匠が、那覇市にあった少年会館(取り壊された)を思い出させます。
このところ、勝連方面にハマっているので、また、何かあればレポートしたいと思います。
(三嶋)