中村英雄さんのサバニ
2016年1月6日 Category: Myある記 Comment : 0
本部町健堅の中村さんを訪ね、一緒に本部町立博物館へ行きました。
そこに展示されている、中村さんの兄さんが戦後、国頭村で造らせたサバニを見るためです。
中村さんは、兄や先輩たち6人でこの舟をかつぎ、名護の山を越えて東海岸に出ると、辺野古沖で漁をしたそうです。
え? 舟をかついで山を越え、大浦湾に……って、直線でも5〜6kmはありますよ! 簡単に言わないでください、とはじめて聞いた時は絶句したものです。
驚愕の苦労をしてまで山を越えたのは、本部周辺では砲爆撃で魚がいなくなっていたからで、辺野古ではスズメダイを大量に獲り、それをコメに変えると再び舟を担ぎ、本部に帰ってきたとか。
また、西海岸で漁が出来なくなる冬場には、塩屋湾から山を越え、東村川田の海で漁をしたこともあったとか(これも半端な距離ではありません)。
しかし、さすがにあまりのキツさに2年ほどで根を上げ、逃げ出したさと笑う中村さんでした。
中村さんと博物館に寄贈されたサバニ。
やはり中村さんが寄贈したカツオ漁に関する資料も、たくさん展示されています。
(三嶋)