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屋慶名綱引き

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屋慶名の大綱引きに行ってきました。
ここでは西と東の二カ所で、二日に分けてやるそうですが、前日の熱気を引き継いだのか、最終日のこの日もすごい盛り上り。

屋慶名の綱引きで面白いのは、東西の綱の上に、若按司のほかに地域の子どもたちを乗せ、みんなで道ジュネーするところでしょう。
綱の上で踏ん張る子供や泣き出す子供、それを見守りながら一緒に歩く家族など、地域が一体となって祭を楽しむ雰囲気があふれていました。
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子供を綱の上に乗せ、通りを練り歩くのが屋慶名流。
IMGP4548
綱引き前に、東西の若者たちが体をぶつけ合うガーエーで、気勢を上げます。
屋慶名では「ヤーサイモー」というようです。
沿道から撒かれる景気づけの水と汗で、みんなずぶ濡れです。
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後方の人たちを置いてきぼりにして、雄綱と雌綱をつなぐ際の駆け引きが繰り広げられたあと、カヌチボウが入れられて接合すると、いよいよ綱引きがスタート。
大綱に取り付いた誰もが、力水と汗に濡れながら全力で引き合う1本勝負。
しばらくののち凱歌は西に上がりました。

屋慶名は1960(昭和35)年5月24日未明、チリ津波に襲われ集落の4分の1が水没しています。沿岸部に広がっていた水田が全滅し、稲作が途絶えた今、大綱引きのワラを調達することも容易ではないようです。

しかし、外部から取り寄せながらも地域一丸となってワラを綯い、大綱に仕上げてこの日をむかえたのは、人々の地域を思う気持ちが結集したからでしょう。
いつもは人影まばらな大通りですが、詰めかけた大勢の人々を見ていると、地域の意地と希望があふれているように感じたのでした。
(三嶋)

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