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戦後史の闇

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青木冨貴子『占領史追跡』(新潮文庫)を読了。
コンプトン・パッケナムという、日本生まれの外国人記者が残した日記を、偶然手に入れた著者が、日記をたどりながら見えてくる、戦後の日米外交の裏側を描いたノンフィクションです。
関係者を訪ね、さまざまな情報を丹念に集め、真実に迫る著者の行動力に圧倒されると同時に、表の外交史からは決して見えない国際政治の裏側がリアルに描かれ、強い説得力を持っています。日記の中に浮かぶ当事者たちの姿はなまなましく、昭和天皇、マッカーサー、吉田茂、鳩山一郎、ダレス特使等々、今では歴史上の人物になった面々が繰り広げる、策謀に充ち満ちた戦後の日米関係に驚かされるでしょう。
そして、アメリカが共産化を防ぐ砦として日本を位置づけ、米軍基地の日本駐留もそこを起点にしていたことが分かります。
天皇制存続も自衛隊創設も、沖縄の位置づけもそのための手段であった分けですが、国益のために日本をコントロール下に置いたままにしておくというアメリカの思惑が、途絶えることなく今も続いていることは、沖縄に住むわれわれにはよく見えますよね。


本書では、CIA(米中央情報局)の不気味な影も随所に描かれていますが、沖縄には「知念キャンプ=CSG」とよばれていたCIAの秘密基地が、1976年まで旧玉城村親慶原にあったほか、在沖米総領事館がCIAの本拠地だったと新聞で公表された(1976.4.6)こともあります。
また、米軍政に批判的だった『ディス・ウィーク・オン・オキナワ』編集長ラリー・クレブスが、1961年12月に海で変死した事件には、CIAが関与していたとされます。
(三嶋)

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